◇ 亡きかたを囲み、送る ◇

 

新年最初のご葬儀は、今までに無い形のものとなりました。

 

終活カウンセラーなどの活動をする私の知人のお父さまが亡くなり、これまた私の旧知の葬祭プロデューサーと相談を進めていたところ、僧侶はどうしようという話になったそうです。そこで私を思いだし、お声がけいただきお参りさせていただくことになりました。

 

故人さまは高齢で、またコロナのこともあるので近しい家族親族での一日葬ということになりました。一番の課題となったのは、故人の奥さまです。高齢者施設に入居しているのですが、コロナの影響で基本的に外出は禁止です。しかしさすがにお連れ合いの葬儀ということで、短時間の外出許可が出ました。

 

喪主・司会進行・僧侶の三者が旧知の仲ですのでざっくばらんに相談し、とにかく奥さまを中心に式を考えようということになりました。そして図のような式場ができあがりました。

通常は一番前方に祭壇があり、その手前に棺が横向きに蓋を閉めて安置され、その手前に僧侶、その後ろに参列者です。しかし今回は一番前方の祭壇は同じですが、その手前に縦向きで蓋の開いた棺が置かれ(奥さまが式中に花入れをするため)、その手前に私が座っています。そして参列者は左右に円を描くように座っています。

 

式はスムーズに、でも暖かく進みました。お経の意味や読経後の法話は、会話するように自然な形でお伝えすることができたように思います。

 

「普通の葬儀の形」を変えるのは、一朝一夕には難しいのだと思います。しかし場所や進行役が整えば不可能ではありません。私もまた、こうした形の式に関わりたいと思います。

 

 

◎ お 知 ら せ ◎

 

◎2回目の緊急事態宣言が発出されていますが、人と人とが交流する場の必要性を強く感じており、大変悩んだものの行事は継続して開催することにいたしました。

 

今まで以上にコロナ対策に気を配り、お寺の行事やご法事をおこなっております。茶話会・懇親会は休止を続けますが、その代わりに皆さんから一言ずつ近況報告などしていただいています。

 

◎2021年度の上半期の予定表を同封いたしましたが、新型コロナウイルスの状況によっては予定が変更になる可能性があります。その際は寺報やホームページ、Facebookなどでお知らせをさせていただきます。

 

◎3月21日(日)13時 春のお彼岸法要・絵本に学ぶ仏さまの教え
ご無理のない範囲でお参りください。法名(戒名)用紙は郵送などでも結構です。

 

◎「自死・自殺に向き合う僧侶の会」について 築地本願寺で毎月開催していた遺族の集いも再開の目処が立たないため、しばらくはオンラインでの開催となります。

 

◦なごみ庵 オリジナルお経本・お経CD 各500円 郵送の場合は別途送料200円です
◦神之木地区センター写経会 2月2日(火)・16日(火) 18時30分
◦なごみ庵 死の体験旅行 2月13日(土)・20日(土) 14時(要申込)
(神奈川大学 生涯学習:2021年12月より再開予定)
◦自死遺族と僧侶のオンライン茶話会 毎月第4木曜 10時30分